これからの英語教育は❷

 これからの日本の英語教育は、小学生から高校生までを1つのパッケージにして全体的な英語力の底上げをしながら、将来的に「英語で討論・交渉できること」をめざした実践的な英語教育へと変化をしていくはずです。

今まで英語学習を中学1年生から始めていたものを小学5年生からに引き下げ、2年前倒しをして高校の英語習熟度を“英検準1級レベル”まで引き上げて「英語で討論・交渉できる英語技能」を身につけようというものです。

すでに2013年度施行の新学習指導要領により、英語教育の現場は小学校~大学にかけて段階的に劇的に変化をしていっていますが、ボストン・イングリッシュ・スクールで行われている英語教育には、小学生から高校生までの【聞く、話す、読む、書く】という英語力を身に着けていくための環境があります。

ある国立大学に合格した卒業生は、「小学校からボストンに通っていたからセンターのリスニングも緊張することなく平常心で受験できた」と言っていました。
当然本人の努力の結果ですが、その平常心を獲得するのが本番の試験では至難の業と言えます。ちなみにリスニングは満点だったそうです。

これからの英語教育は❸

 ボストンに通われているお子様で、小学生の間に「3級」、中学生前半で「準2級」、中学生後半または高校生前半で「2級」を取られていくお子様がいらっしゃいますが、これからの新しい入試制度を考えた場合、この流れは1つの理想的な「パターン」と言うことができます。

実際ボストンに通われているお子様の中には、このパターンのように英検2級を取得し高校1年生で「準1級」を取得した生徒さんがいます。

これらのお子様たちが、英検2級の過去問題を解いていた時のことを思い起してみると、通常は見たこともないような英単語ばかりで四苦八苦しながら解答・暗記していくのが普通ですが、彼らはそのようなこと無く自然な流れで英検2級を取得していったような気がします。

おそらくこれも英語を特別なものとして位置づけせず、英語に触れ続けていくことが彼らにとってごく当たり前のものと感じていたからではないかと思います。

先日新聞で、高校3年生の約7割の生徒の英語力が中学卒業レベル以下(英検3級レベルに達していない)との報道がなされていましたが、ボストンの生徒さんたちを見ていると、にわかに信じがたい話です。

今後小学校から高校までの英語習熟度目標が、英検準1級レベルになろうとする時であるにもかかわらず、これが事実とすれば大変なことです。

これからの英語教育は❹

 アメリカのある教授は、「2011年に小学校に入学した子供の65%は、大学卒業後、今現在存在していない職業に就く」と予測しています。

今後10年の間に、ロボットが1億人の仕事を奪うと言われています。
さらに20年後は全労働人口の49パーセントの仕事がロボットに置き換わるだろうとも言われています。

AI(人工知能)や自動車の完全自動運転化、車が空を飛ぶなどのニュースが頻繁に流れてくるようになり、絵空事が現実になりつつあることを感じます。

必然的に子供たちも新しい時代を生きていくためには、身に着けなければならない英語力も変わっていかなければなりません。

先日の新聞に「現在の高校3年生が中学から高校卒業までに習得すべき英単語は、およそ4,000語であるが、近い将来それは5,000語から6,000語になるだろう。」と報道されていました。

5,000語から6,000語というのは、ざっくりと想像するならば現在のセンター試験が「大学入学共通テスト」になると、難易度が1.5倍から2倍に跳ね上がるという印象です。

これからの英語教育は❺

 大学入試は2021年から、現在の「センター試験」に代わって「大学入学共通テスト」に移行します。

英語教育改革の詳細も明らかになってきています。

現在の中学生が学習する英単語は1,200語余りですが、小学校で英語が教科化されると2,500語程度になるようです。
つまり倍増するということになります。

高校では2,500語を学習するので、2021年以降の英単語数は、小学生から合計すると5,000語程度(場合によっては6,000語)になるようです。
※現在は中学から高校までで、4,000語程度。

これからの英語教育は❻

 小学生英語の詳細も次第に明らかになってきています。

2018年度から、小学5・6年は「読む・書く」を加えた「英語教科」として週2回授業を想定していました。
その中で驚くべきは、小学生の習得すべき語彙の数を600~700程度と設定しているところです。

こんなものまで小学生の語彙に降りてくるのかと思われるのが、
[rectangle(長方形)]、[scary(怖い)]、[calligraphy(漢字)]、[brave(勇敢な)]、[shrine(神社)]、[sour(すっぱい)]などです。
これらの難易度は、現在の中1が学習する英単語のそれを超えるものです。

単語数は増加して難化しますが、「3人称単数現在の「S」」などについての文法の説明はほとんど無く、「I」と「You」を中心とした「アクティビティ」を通した学習のようです。

しかしある程度の英語力を持った小学生が中学生になると、その中学生が使う教科書は当然難化が予想されます。その難化の度合いが問題と言えます。

今後中学生が、高校内容であった「仮定法」・「現在完了進行形」・「過去完了」などの文法内容を学習することになるようです。

これからの英語教育は❼

 英検、TEAP(ティープ)、GTECH(ジーテック)などの試験を、大学入試科目の‘代替試験’として採用している大学の数が伸びています。

現在これを実施しているのは、大学によってはある学部だけとなっていますが、今後全学部を対象に、これら外部試験を入試英語の代替試験とする大学が増えてくるのは間違いないものと思われます。

今後紆余曲折はあると思いますが、文部科学省は今のところこれら民間の英語資格・検定試験の数年後の実施、という方針は維持しています。よって現在の小学生はこれらの民間の英語の試験を意識した学習に取り組むべきです。

なおご承知の通り、英検は1級から5級までに分かれており、その級を取得できたかどうかで英語力を判定されています。

しかし今後、世界基準の英語力判定に使用される「英検CSEスコア」で英語力を判断するというように変わっていく可能性があります。

英検CSEスコアとは:世界基準の英語力判断指標。
0から4,000までの数字で表す。英検準2級合格は1,728、2級合格は1,980、準1級合格は2,304と表す。

これからの英語教育は❽

 現在英検は、級を取得できたかどうかで英語力を判断されていますが実は、前回ご案内した世界基準の英語力判定指標である「英検CSEスコア」も「試験結果表」に併記されています。

この「英検CSEスコア」で、自分は英検2級に合格したがギリギリの合格なのか、あるいは準1級に近いところでの合格なのかが分かります。
つまりこのスコアのほうが、より詳細に英語力を判断できます。

明治大学の入試では早速この「英検CSEスコア」を導入して、経営学部の最低出願スコア基準を、2,200以上として入試を行いました。
この2,200という数字は、英検2級には合格できるが準1級には及ばないというレベルとお考えください。

さらにこの大学は、スコアが2,310以上だと20点、2,550以上で30点を入試全体の点数に無条件でプラスするという画期的な方法も導入しました。

早稲田大学でも、ある学部の出願要件にこのスコアを採用しています。

今後この「英検CSEスコア」が大学入試においてとても重要な役割を担うことになりそうです。

英検CSEスコアとは:世界基準の英語力判断指標。
0から4,000までの数字で表す。英検準2級合格は1,728、2級合格は1,980、準1級合格は2,304と表す。